クリスタは、CLIP STUDIO PAINT(クリップスタジオペイント)の略で、多くのイラストレーターが使用しているソフトウェアです。
PCのクリスタでイラスト制作を始めたいけど、WindowsとMacのどちらを選ぶべきと悩まれる人も多いでしょう。
本記事では、WindowsとMacのコストや性能、周辺機器との互換性などからどちらがおすすめか解説します。また、iPadとPCはどちらの方が良いか比較も行います。
- クリスタはWindowsとMacどっちにインストールすればよいか気になる人
- Mac版のクリスタは使いにくいのか気になる方
- クリスタに最適なデバイスを知りたい方
- WindowsとMacでの操作性の違いが心配な方
- コストパフォーマンスを重視している方
- スマホとの連携(データ転送)が気になる方
クリスタが使いやすいのはWindowsとMacどっち?

結論から言うと、現在使用中のパソコンのOSをそのまま使い続けるのがベストです。実際、WindowsとMacでクリスタの性能差はほとんどなく、どちらを使っても基本的な操作感は変わりません。
むしろOSを変えてしまうと、コマンドキーやショートカットキーを初めから覚え直さなければならず、生産性が落ちてしまう恐れがあります。
WindowsからMacへ乗り換えをしたユーザーの多くが、ショートカットキーの位置や操作性の違いに戸惑い、慣れるまでにかなりの時間を費やします。
普段から使い慣れているOSを変える理由が特にない限り、そのまま使い続けることをおすすめします。
私自身、メインPCはWindowsを使用していますが、特に不満はありません。
とはいえ、これから新しくPCを購入しようとしている方のために、コストパフォーマンス、周辺機器の互換性、スマホ連携の観点からさらに詳しく解説していきます。
コストパフォーマンスを徹底比較
コスト面では圧倒的にWindowsが有利です。
クリスタ公式が推奨するWindowsPC性能は次の通りです。
OS | Windows 10 Windows 11 |
CPU | SSE2に対応したIntel、AMD製CPU |
GPU | OpenGL 3.3に対応したGPU |
メモリ | 2GB以上のメモリ必須 8GB以上推奨 |
ストレージ | 3GB以上の空き容量のあるストレージ |
参考にしたデータからクリスタを快適に使うには、最低でもミドルレンジCPU(corei5やRyzen5)と8GBのメモリが必要です。Windowsの場合、性能を満たすPCが6万円台で購入できます。

近年、メモリ8GBではなく16GBが標準になってきました。
2022年に購入したとき、ミドルレンジCPUは8GBとセットだったので自分でメモリを増設する必要がありました。
一方、Macの場合は最低でも10万円以上かかるため、初期費用がやや高めになってしまいます。
PCの性能を左右する重要な要素がCPUとメモリで、CPUは頭脳、メモリは机の広さに例えられます。
CPUは大きいブラシやぼかしツールのカクカクを防ぎます。
メモリはレイヤーの枚数や同時にアプリを開くマルチタスクができます。
- 数百枚のレイヤー(プロは、これぐらい分ける)
- YouTubeやアニメを見ながら絵を描く。
- 参考イラスト、3Dモデルを画面に出す。
私が使用しているPCはRyzen5のCPUに16GBのメモリを搭載したWindows環境を使用しています。
参考イラストを開きながら、YouTubeでニュースを見てます。満足いく絵にならないので何度もレイヤーを増やしています。
しかし、クリスタがカクつくことは今までにありませんでした。
Macに関しては、どの機種でも一定以上の性能を備えており、私のようなクリスタの使用において特に問題はありません。ただし、初期費用が高く、性能に余裕がある分、予算に制限がある方には負担が大きくなる可能性があります。
周辺機器の互換性(液タブ、左手デバイスなど)
イラスト制作にはペンタブレット(液タブや板タブ)や左手デバイス、外付けモニターなどの周辺機器が重要になります。ここでもWindowsが有利で、ほとんどの周辺機器が問題なく動作しますが、Macの場合は一部製品の中には非対応なものもあります。

やはり、Windowsユーザーが多いため周辺機器もWindows中心が多い傾向があります。
私が使っているXP-Pen Deco01V2という板タブレットは、Windows・Mac両方に対応しており、快適に使えています。また、同じくXP-Pen Artist 12セカンドという液晶タブレットも、両OSに対応しています。
左手デバイスに関しては、XP-Pen(ACK05)だけではなく、今話題のTourboxも両OSで対応しています。
モニターは、USB-CやHDMI端子で接続します。それぞれのインターフェイスにUSB-CやHDMIが差し込めるか確認してください。
WindowsとMac両方対応している製品が増えてきてますが、未だにWindows有利です。
本記事で紹介したもの以外がよく、コストを抑えたい方にはMacOSが若干限定的になるでしょう。
スマホ連携の利便性
iPhoneユーザーにとってはMacが非常に便利です。
AirDropという機能を使うことで写真やファイルを手軽に共有できるため、イラスト制作で構図を撮影したり、紙での下描きを取り込む作業がスムーズになります。

自分自身でポージングして写真を撮るイラストレーターは多いです。また、自分の手を参考にする人がほとんどです。
私はWindows環境なので、AirDropではなくOneDriveなどのオンラインストレージを使用してスマホとのデータ共有を行っています。やや手間はありますが、特段大きな問題にはなりませんでした。
頻繁にスマホとPCでデータをやり取りする方にとってはMacの方が快適に感じるかもしれません
iPadでのクリスタの利用について

クリスタは、パソコンだけではなくiPadやスマホにも対応していて、幅広いプラットフォームで絵描きを支えています。
- Windows
- macOS
- iOS
- iPadOS
- Android
- ChromeOS
iPadはどこでも手軽に作業ができるという利点がありますが、一方で周辺機器が限定されている点やiPad版クリスタがサブスクリプション制である点がデメリットとして挙げられます。
iPad版やiPhone版のCLIP STUDIO PAINTは、月額利用プランでの提供となり、無期限ライセンスの提供はございません。
App Storeからダウンロードして月額利用プランをお申込みください。
[iPad/iPhone]CLIP STUDIO PAINTの無期限ライセンスはありますか?
Bluetooth対応の左手デバイスは高価であり、2000円のスタイラスペンは勉強には向いていますが、線の強弱をつけるならApple Pencilを購入する必要があります。
私は研究で論文を読むためにiPadを持っていますが、無料で使えるアイビスペイントで構想段階のメモや簡単なスケッチに留め、本格的な作業はPCで行っています。

Twitterやインスタで流れてくるイラストは、iPadで描いている人も多い。絵の上手な人はデバイスへのこだわりはないです。
まとめ
イラスト作成におけるPC選びでは、現在使用中のOSを変えずに継続使用することが最も快適です。
ただし、新たに購入する場合は、コスパ重視ならWindows、スマホとの連携を重要視するならMacが良い選択となります。
周辺機器の互換性や自身の使い方をよく検討して、これらから購入する方は最適なPCを選びましょう。